知研ボックスS-17期【確率への導入】は、実際にサイコロを振って、どの目が多く出るかを確かめることで「確率」について考える取り組み。
こちらの記事では、【確率への導入】の自宅での効果的な取り組み方をご紹介します。
知研ボックス【確率への導入】でやしなわれる能力とは
図形による受容的・集中的・拡散的思考力
●受容的思考力とは:外部からの情報を正しく受け取る能力・理解力
●集中的思考力とは:2つ以上の情報から1つの結論を導き出す能力・論理力
●拡散的思考力とは:1つの事柄から色々な方面に思い巡らす能力・思考の柔軟性
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知研ボックス【確率への導入】自宅での効果的な取り組み方
①1個のサイコロ
サイコロ1個を何度も振ったとき、1~6までのどの目がいちばんたくさん出るかを予想させます。
予想の数字が決まったら、サイコロ1個を何度も振り、その都度、表の出た目の数字の覧に○をつけていきましょう。
いずれかの数字が表のいちばん上まで達するまで続けます。
結果が出たら、「このように、サイコロを何度も何度も振り続けると、どの目も○の数がほとんど同じになります。どうしてかな?」と発問します。

実際には、表のマス目が少ないので〇の数はばらけますが・・・
サイコロの目が同じだけ(どれも1面ずつ)あれば、振って出る目の回数(確率)も同じになることを理解させます。

「もし、1の目が5面、6の目が1面しかないサイコロだったらどうなるかな?」「1の目が2面、6の目が4面だったら?」「1の目が3面、6の目が3面だったら?」などと考えさせるとイメージしやすい!
➁2個のサイコロ
今度はサイコロ2個を振った時、2つのサイコロの目の合計がどうなるかを考え、2~12のうち、いちばん多く出る数字を予想してみます。
予想の数字が決まったら、2個のサイコロを同時に振って、出た目の合計の数の覧に○を書きこんでいきましょう。
いずれかの数字が表のいちばん上に達するまで続けます。

出た目の合計を子どもに出してもらうことで、「数の合成」の取り組みにもなります。
結果が出たら、なぜその結果になったのかを考えてみます。
結果は、表の中心(7)が高く両端(2,12)が低い山型になります。
なぜ、このようなかたちになったのかを考えさせましょう。
2個のサイコロの目の合計の組み合わせの数が多いほど、その目が出る確率は高くなります。
サイコロ2個の合計で2~12の数になる組み合わせを子どもに考えさせましょう。
<サイコロ2個を振って出る目の数の組み合わせのパターン>
2:1と1(1つ)
3:1と2、2と1(2つ)
4:1と3、3と1、2と2(3つ)
5:1と4、4と1、2と3、3と3(4つ)
6:1と5、5と1、2と4、4と2、3と3(5つ)
7:1と6、6と1、2と5、5と2、3と4、4と3(6つ)
8:2と6、6と2、3と5、5と3、4と4(5つ)
9:3と6、6と3、4と5、5と4(4つ)
10:4と6、6と4、5と5(3つ)
11:5と6、6と5(2つ)
12:6と6(1つ)
③3個のサイコロ
今度はサイコロ3個を振った時、3つのサイコロの目の合計がどうなるかを考え、3~18のうち、いちばん多く出る数字を予想してみます。
予想の数字が決まったら、3個のサイコロを同時に振り、出た目の合計の数の覧に○を書きこんでいきます。
いずれかの数字が表のいちばん上に達するまで続けます。
結果は、中心(10,11)が高く両端(3,18)が低い山型になります。
なぜ、このようなかたちになったのかを考えさせましょう。
<サイコロ2個を振って出る目の数の組み合わせのパターン>
合計 | 組み合わせ数 |
3 | 1 |
4 | 3 |
5 | 6 |
6 | 10 |
7 | 15 |
8 | 21 |
9 | 25 |
10 | 27 |
11 | 27 |
12 | 25 |
13 | 21 |
14 | 15 |
15 | 10 |
16 | 6 |
17 | 3 |
18 | 1 |
3個のサイコロの目の合計の組み合わせの数が多いほど、その目が出る確率は高くなります。
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