知研ボックスS-20期【へんな話】は、お話を聞いておかしなところ・つじつまが合わないところを見つけ、どこがどのようにおかしいかを説明することで、論理的思考力や表現力をやしなう取り組み。
こちらの記事では、【へんな話】の自宅での効果的な取り組み方をご紹介します。
知研ボックス【へんな話】でやしなわれる能力とは
概念による受容的思考力・集中的思考力・表現的思考力
●受容的思考力とは:外部からの情報を正しく受け取る能力・理解力
●集中的思考力とは:2つ以上の情報から1つの結論を導き出す能力・論理力
●表現的思考力とは:自分で分かっていることを的確に表現する能力
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知研ボックス【へんな話】自宅での効果的な取り組み方
①へんな話
台紙No.1・2の各話を読んで聞かせ、内容のおかしな点を指摘させます。
出題者:「月曜日の次の日は日曜日です。」
子ども:「おかしい!」
出題者:「どこがおかしいのかな?」
子ども:「日曜日じゃない!」
お話のおかしいところを指摘するには、本来どうなのか?という正しい知識がなければ気づくことができません。
知識として知らないために答えられない場合は、正しい知識を説明してあげましょう。
おかしな点が指摘できたら、なぜおかしいのかを説明してもらいましょう。
自分の考えを的確に伝える表現力をやしないます。
話に耳を傾け、集中して聞くトレーニングにもなります。
➁正しい文に直そう
台紙No.1・2の各話を読んで聞かせ、おかしなところや矛盾点が指摘できたら、正しい文になるように直して言わせましょう。
例:「月曜日の次の日は日曜日です。」→「月曜日の次の日は火曜日です。」
もしくは「土曜日の次の日は日曜日です。」
もしくは「月曜日の前の日は日曜日です。」
もとの文を記憶した上で、おかしなところのみを訂正して言い直す必要があります。
また、もとの文のどの箇所を訂正するかによって、複数の解答が考えられる場合があります。
「”日曜日”のところはそのままにして、正しい文に直せるかな?」などと発問し、別の解答も考えさせてみましょう。
おかしなところは指摘できるが、どのように正しく言い直せばよいかわからないという場合は、正しい文を言って聞かせてあげましょう。
正しい表現で言えるよう、日をあらためて何度も取り組んでみましょう。
③不合理な話
台紙No.3・4の各話を読んで聞かせ、矛盾点を指摘させます。
話の内容に不合理を感じたり矛盾点に気づくには、論理的思考力が必要となります。
矛盾点が指摘できたら、どこがどのように矛盾するのかを説明してもらいましょう。
自分の考えを的確に伝える表現力をやしないます。
知研ボックス【へんな話】に似ている市販のおススメ教材
きくきくドリル STEP3
「きくきくドリル」は、テキストに付属しているCDを聞いて、耳からの情報をもとに記憶したり、指示通りに処理する課題をとおして、集中して耳を傾ける”聞く力”をやしなう教材。
難易度別にSTEP1~3まであり、問題の内容もバリエーション豊富。
短い文を聞いたことをそのまま繰り返して言う、長いお話を聞いて内容に関する質問に答えるといった「聴覚記憶」をはじめ、上下左右の指示を聞いて進む、指示されたマス目に色をぬるといった「指示行動」など、さまざまなパターンの課題があります。
そんな「きくきくドリル」のSTEP3「おはなしのどこがへん」は、【へんな話】と同様、耳で聞いたお話の”へんなところ”を指摘して、正しい文に直す問題が30問、掲載されています。
例:「夜になったので、部屋の電気をつけたら、暗くなった。」
→夜になったので、部屋の電気をつけたら、明るくなった。
夜になったので、部屋の電気をけしたら、暗くなった。
【へんな話】の遊び方と同様、文のへんなところを指摘するだけでなく、どこがどのようにおかしいか説明する、また、おかしなところを直して正しい文を言う、というように発展させていきましょう。
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